これでいいのだ! (1)告知するしない

Rmama (あるがまま)のコラム始めます。
18歳の息子は、ASDで、登校しぶりと不登校を繰り返し、現在、通信制高校を休学中。
怒涛の子育てでしたが、現在は、家族で穏やかに暮らしています。
これは、子育ての中で、私が感じたこと学んだことの記録です。
診断名の告知、する?しない?
親の会に参加すると、必ずといっていいくらい出てくるのが「告知するかしないか」という話題です。
悩みますよね。
どの時期に、どのように話したらよいのか。
子どもは、傷つかないだろうか・・・
私もどうすればよいのか分からないまま「発達障害」というタイトルのついた本には全てカバーをかけて
子どもの目につかないようにしていましたし、
子どもが寝てから夫婦でこそこそと相談をしていました

主治医に相談したら、「得意なことと苦手なことと、自分の特性を知ることが大事です。
話すのなら、本人が精神的に落ち着いている時期がよいので、思春期の前か後ですかね」ということでした。
息子はすでに思春期に入っていて、二次障害を起こしており、非常に不安定でした。
とてもそんなこと言えないと思いました。
でも、ある日、息子が突然、「母さん、僕、自閉症なんでしょう?」と言ってきました。
私は心の準備もなく、驚いて言葉が出ませんでした。
「自閉症といってもいろいろあるよ。得意なことがいっぱいあるよね。有名な人もたくさんいるよ。」と言うのがやっとでした。
なぜ、そんなことを言うのか聞いてみたら、校長先生の机の上に、自分の名前の横に「自閉症」と書いた紙が置いてあったそうです。
それ、大問題です!

どうやら、小学校の時のことのようで、息子は、すでに中学生になっていました。
その間、ひとりで抱えていたのかと思うと胸が痛みました。
「辛かった?」と聞いたら、「ううん。」と否定しました。
後日、「普通じゃないのに普通を求められたから辛かったんだ」とも言ってました。
たぶん、ネットや本で調べて、自分と向き合い、悶々としていたのだと思います。
本人が受け入れたのでしょうか。
腑に落ちたのでしょうか。
ちなみに、その数年後、高名な精神科医に息子を診てもらった時に、「お母さんに発達障害があるね」と言われました。
ちょっぴりショックでしたが、(診断があろうがなかろうが、自分は自分だ、何も変わらない)と思いました。
夫は、みんなと同じじゃない方がいいという考えの人です。
私は、「家族みんな仲間じゃん」と笑いました。
だから、今の息子には、劣等感とか自己否定はありません。人と比べることもしません。
発達障害について親子でオープンに話ができるので、本やテレビの感想も話しやすくなりました。
これから就労に向けても選択肢が広がり、よかったと思います。
障害名うんぬんではなく大事なことは、自分の特性を知って、苦手なことや困っていることは、周りの人に相談し、頼れることです。
普通でありたいと定型発達の人に合わせて生活するのは、辛いことが多いと思います。
心と体の健康を損なわないように、ありのままの自分で生きていけることが本人にとって幸せなことだと考えます。
